日記

心のままをここに記す

母からの自立

 
母とはわかりあえないだろう。未来永劫わかりあえないと思う。 もうそれはいい、望んでいない。望んだとして、 改善するよう努力したとして、 これは私がどうこうしてなんとかなる話ではない。

母もまた父によって地獄に突き落とされた人間である。

だが、 母は自らの意思で父と結婚したのである。 あんな人間となぜ結婚できるのか長年不思議だったが、 母の中に父と同じ価値観があるのだと気づいたとき不思議は解けた 。

地位や名誉や富や財産に対する過大な評価である。

特に学歴にはコンプレックスすら感じる。

だから、 大学の先生という職業の前では正確に相手を計れない。 かなりの色眼鏡でみることなる。 そうであって初めて父と結婚できるのだろう。


それでも途中で気づいたはずだ。あれだけの悪逆無道なのだから。 なのに離婚しなかった。なぜなのか。
直接聞いた。

自分の親が悲しむからだそうだ。 自分の親のために家族を苦しめる相手と離婚しない親の心境とはど んなものだろうか。


放任と放棄との違いがわからず子供は自由に育てたと言えてしまう 親である。

子供がわがままを言わず、 自分の言うことを聞くいい子だったと今で思っている。 それは違うよ、反抗期がないのは危険信号だよ、 と言ってもわかろうとしない。というより、 わたしの話を聞かない。聞こうとしない。 無意識に聞くことを拒んでいるようだ。

わたしが話すと背を向けて声のギリギリ届かない位置まで距離をと る。まるで足で揺さぶるアウトボクシングのようだ。

みやたくんだ。

相手のパンチの届かない距離を保ち、 自分のパンチは当てにくる。

聞きたくないんだとよくわかる。 聞きたくないならこちらも話さない。

だが、 母親への幼児的欲求が存在し甘えようとする自分がいる。

話を聞いてもらいたいような気がする。 そんなこちらの気持ちは伝わらない。話そうとすると距離を取る。 聞いてくれないからイライラする。何度も怒りを爆発している。 わたしがもし釣り船の手伝いしていたなら、 すでに何百発ものデンプシーロールが母親を襲っている。 もしわたしが戦闘民族の王子なら母親で打ち上げた花火は千を下ら ない。

選択肢は死ぬか殺すか克服するかしかない。